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 和歌山市にはB級グルメで良く知られている「和歌山ラーメン」がある。
 和歌山市の観光協会のチラシによると、39軒のラーメン店がピックアップされている。
 和歌山ラーメンは豚骨醤油味であるが、「醤油メイン」と「豚骨メイン」の2種類に大別できる。
 かつては醤油メインを「車庫前系」、豚骨メインを「井出系」と呼ばれていたことがある。
 今回の途中下車の目的をこの和歌山ラーメンを目指して、JR和歌山駅で下車、井出系のルーツ「井出商店」を目指すことにした。
 井出商店はJR和歌山駅の近くである(下図のオレンジの花びら)。
 歩いて10分ぐらいのところである。
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 JR和歌山駅と井出商店の間にある区画には「みその商店街」というアーケード街がある。
 この商店街を探索しながら、井出商店に向かうことにした。
 和歌山駅は大阪市の天王寺駅から快速電車や特急電車で来ることができる。
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 駅ビルは綺麗に整備されているが、駅のホームは昔のままである。
 駅を出るとロータリーの左側(南方向)に「みその商店街」のゲートがある。
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 この区画全体が商店街であろうが、今回はアーケードをメインに訪れてみることにした。

 尚、みその商店街の発祥は戦後の闇市である。
 
 その闇市は現在はどうであろうか?
 行ってみると、アーケードは、東通、仲通、西通の南北のアーケードとそれを串刺すような中央のアーケードで構成されている。
 そのアーケードも設えは良く、立派である。
 先ずは東通である。
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 東通と書かれた入り口がある。

 入ってみると、東西に貫く中央の通りであり、先に出口も見える。
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 一番手前の交差する通りが東通なので、少し歩いてみる。
 商店やそれ以上に通路やアーケードが綺麗に整備できている。
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 次は中通である。

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 同様にしっかりしたアーケードである。
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 最後は西通である。

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 西通に北側から入ると途中で左折を余儀なくされる。
 左折は、中通へと繋がっている。
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 西通と中央の通りの交差点へと戻る。

 左側にある(あった?)のは大衆演劇場の光命座座である。
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 この場所でUターンして、西の出口に向かう。

 西のゲートは、「みその商店街」と書かれている。
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 商店街から出たところの広い道路は「国体道路」という。
 この道路を南へ少し進んだところに井出商店がある筈である。
 道路を渡って、南へ進むと見えてきた。
 中華そばの看板である。 
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 店前に到着した。
 入店である。
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 その前に「和歌山中華そば」の五原則と云うのをおさらいしておこう。

  ①和歌山中華そばのスープは豚骨醤油味である!
  ②基本の具は、チャーシュー、メンマ、ネギ、カマボコ。ただしお店によっては多少のアレンジもある!
  ③麺は、細麺・ストレート・やや柔らかめ。ゆで加減は、オーダー時に伝えるべし!
  ④卓上の早なれ寿司、ゆで玉子は有料。食べた分だけ最後に支払う「自己申告制」だ!
  ⑤水はセルフだ!
 入って見るとラッキーなことに中央の集合カウンターに空きがあった。
 狭いが仕方が無い。座って標準の中華そばを注文したのであった。
 早やなれ寿司が前に置かれていた。
 あまり聞かない寿司である。
 和歌山の郷土料理に「なれ寿司」と云うのがある。
 これは何日も漬け込んで発酵させた寿司であるが、早やなれとは短時間で漬け込んだ寿司である。 
 鯖寿司で、柿の葉寿司によく似ている。
 一つ頂くことにした。
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 そうこうしている内に中華そばが出てきた。

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 早速頂いてみよう。

 味はと云うと、昔懐かしい豚骨醤油味である。
 最近は豚骨と云えば濃厚なラーメンが多いように思うが、スッキリ味である。
 更にクセの無い味である。
 麺は細麺でスープが良く染みている感じである。
 チャーシューは薄め、メンマは適度に柔らかい。
 カマボコは少しの清涼剤であろうか。
 最後まで美味しく頂き、早やなれの料金も追加し、御馳走様をしたのであった。
 井出商店、店を出ると行列ができていたのであった。