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福島県の中央部、旧石城(いわき)国の西部に奥州一之宮が3社も纏まって鎮座している。
この3社は全て「都都古和氣(つつこわけ)神社」と云い、それぞれに鎮座地の冠が付く。
石川郡石川町に鎮座するのは「石(いわ)…」、東白川郡棚倉町に鎮座するのは「馬場…」と「八槻(やつき)…」である。
 この3社に効率良く参拝しようとJR東北本線の郡山駅で途中下車し、レンタカーを借り、出かけた。
 道路は、先ずは東北地方のメインの道路である国道4号線を須賀川市まで走る。
そして、国道118号線に入ると、この国道沿いに3社が鎮座しているので、これを辿ればよいことになる。
国道118号線は、愛称「石川街道」と呼ばれる。
 須賀川市から国道は南東方向へと向かう。
途中、福島空港に近い辺りからJR水郡線とつかず離れずで南へと進む。
玉川村を過ぎたところで、石川の町中へ入る道が分岐しているのでそれを進む。町中の道を東へと進む。
阿武隈川の支流の今出川沿いの道へ出たところに石都都古和氣(いわつつこわけ)神社の社務所がある。
車を置かせて貰い、社務所裏手の50m程度の本殿へと参拝である。

 石段と坂が織り交ざった参道を登り詰めると境内入口の鳥居へと到着する。
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 本殿は覆屋に囲まれている。
しかし本殿の右手の額殿は清楚である。
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この神社には中世、奥州石川氏の祖の源有光が城を築いていたので、その遺構も見られる。
神社参道を下山する途中で石川の町が見える。
中央に見える学校は甲子園高校野球で知られる「学法石川」である。

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 石川を後にして、118号線を南下する。
途中、浅川町を通過し、棚倉町へと到着し、早速一之宮の「馬場都都古和氣(ばばつつこわけ)神社」へと向かう。
 神社は小高い丘に鎮座する。
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参道石段を登ると先ずは随身門に到達する。
「陸奥国一宮」と書かれた扁額が掲げられている。

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 境内を進み、拝殿本殿に参拝し、神社社頭脇の社務所にて御朱印を頂いた。
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 丁度昼時なので、神官に聞いてみた。
「白河ラーメンの美味しいところはないですか?」と。
「これからどちらへ行くのですか?」と聞かれ、「八槻のお宮さんへ行きます」と応え、「それなら途中に『MN』というところがありますよ」と、合わせて詳しく道案内を頂いたのであった。
 さらに、「棚倉は小京都を目指してます。が、どうでしょうかね?」とのつぶやきも聞かれた。
 教えて頂いた「MN」に到着である。
 「白河ラーメン」の看板も掲げられているので間違いはない。
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 店はレストランであり、内部は広い。
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窓際席に腰を掛け、店員嬢にラーメンとオーダーしたのであった。

 待つこと5分ぐらいか、白河ラーメンが出てきた。
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 スープは濃い醤油色であるが濁りはない。
具は、チャーシュー2枚、メンマ、刻み葱少々、そしてほうれん草と中央にナルトである。
さあ頂いてみよう。麺は縮れ麺、柔らかくて抵抗感がない。腰がどうとかという麺ではなくスープが浸透して味わい深い。
スープは鶏出しのようであるが、醤油味が勝っている濃い味である。
ほうれん草が清涼剤のようにもなっている。

 そして、以前から気になっていた白河ラーメンをやっとのことで制覇したという満足感を得たのであった。
 さて、次へ急ごう。
次は同じ棚倉町内であるので近い筈である。
 八槻都都古和氣(つつこわけ)神社の社頭は広く、駐車スペースも十分ある。
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鳥居を潜り参道を進むと「奥州一宮」の扁額が掲げられた随身門がある。
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境内の拝殿脇の両側に品評会に出展される様な立派な鉢植えの菊が飾られているのは珍しい。
参拝を済ませ瑞垣の外側を探索してみると、神苑には古い灯篭の列やら、瓢箪池がある。
 そして、再度社殿を眺めてみると、整った綺麗な神社の様相を呈していたのであった。
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