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 大阪市の難波駅から和歌山市や関西空港へ向かう路線に南海電車の本線がある。
関西の私鉄には珍しいJR在来線と同じ狭軌の線路幅である。
関西の私鉄ではもう一路線あり、それは近鉄電車の南大阪線である。
それぞれ明治時代からの成り立ちが絡んでいるのであろうが、それはそれで現在まで立派に運用できているので、全くの問題はない。
 その南海本線が大和川を渡り堺市内に入るが、その主要駅が「堺駅」である。
今回はその堺駅で下車し、この辺りを訪ねてみることにした。
 駅から南へと進む。
かつての堺環濠都市の西と南を取り囲む土居川と繋がって、海との間で水流を調整する堅川に橋が架かっている。
南蛮橋という。
 橋の中央付近に南蛮人の像がある。
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海を見つめ故郷を懐かしむのではなく、堺の町の方を眺めている。
さて何を思っているのであろうか?

 橋を渡り、西へそして南へ進むと、右手に神明神社が鎮座している。
堺のお伊勢さんの呼称がある神社である。
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 更に南下するとそこに「IS」というカレー&喫茶の店がある。
ここのふわとろ玉子のカレーが有名である。
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先ずはこれを食べてみようと、店のドアを開けた。
すると「満席です。お待ちになるなら待合場所へご案内します」と、並びにあるカントリーバーの様な所に案内された。
昼間であるので、もちろんバーはやっていない。
カウンターに腰掛けて、他の客と一緒に待つことになった。
 先客が先に案内された。
そして暫くしてやっとのこと、店の方に案内されたのであった。
案内され、カウンターの一番奥に先ずは落ち着いた。
注文はもちろん「きんしカレー」とした。

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5分ぐらいして出てきた。

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正しくふわとろの玉子焼きがライスを覆っている。
そして両側に少し黒い目のカレーのルウ、これは期待が持てる。

 先ずはルウの味わいである。
玉子と合わせるので、少し濃いめにアレンジされているようである。
 そして玉子、見た目通りである。
本来の味に加え、ライスとルウを繋ぐ役割は十分である。
 三点を合わせながら、最後まで美味しく頂き、満足したのであった。
 さて、このISという店から直ぐの南には大阪中央環状線、愛称フェニックス通りが通っている。
それを西の海側へと行くと、国道26号と交差し、その先は臨海道路となる。
その国道26号との交差点を少し西へ行った所の左手に、大浜公園がある。
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 大浜公園は、明治時代に大阪で開催された内国勧業博覧会の第二会場となったところで、水族館が設置されたことで知られている。
 博覧会の後、公会堂、潮湯、海水浴場、料理旅館や土産物屋なども造られ、当時、関西有数のレジャー地となったそうである。
 しかし昭和になってからは、海側に大臨海工業地帯の立地のための埋め立てが行われ、海浜公園としては機能しなくなったが、野球場、屋外プール、体育館、テニスコート、相撲場などが開設され、スポーツ・レクリエーションの場となって、現在に至っている。
このうち相撲場は、我が国の学生相撲の発祥地でもある。
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 海岸の埋め立てがなされ、工場用の道路である臨海道路が敷設された時は、この公園の中央を貫通していた。
現在は公園を迂回するようになったが、その名残は公園に中央大通りとして残されている。
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 また、古くから引き継がれたものとして、猿の飼育舎もある。
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 この大浜公園の名物と云えば、日本一低い一等三角点の山である「蘇鉄山」であろう。
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標高6.97mである。
登山証明書も上記の神明神社で貰うことができる。

 余談であるが、大阪には他にも、二等三角点の山で、天保山と云う日本一低い山がある(あった)。
しかし、仙台市の日和山が震災の影響によって低くなり、先を越されたという話もある。