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 JR奈良線の宇治駅で下車し、バス便を利用して、西国十番の三室戸寺へ向かった。
三室戸寺は宇治駅からは東に宇治川宇治橋を渡り、さらに東の山裾まで行ったところにある。
 宇治の観光地と云えば平等院と宇治川の辺りが有名であり人出も多いが、加えてこの三室戸寺界隈は西国巡礼の人達も含め、観光客が結構集まる場所である。
 入口に燈篭が立ち、両側が生垣である石畳の参道を進むと入山口である。
入山料を納めて窓口の係員の方に聞いてみた。
「シャクナゲを見に来たんですが、咲いてますか?」
「今は躑躅の最盛期です。シャクナゲでは、日本シャクナゲは早咲きなんで、ほぼ終わってます。西洋シャクナゲはこれからで、まだ蕾が多いですよ。しかし、咲いている花もあるので探してみて下さい」
とのことであった。
 時期条件は良くないようである。
折角来たので、Uターンと云うわけには行かない。
行ってみようと参道を進み出したのであった。
 流石に躑躅の季節である。
右手の向こうの山肌は躑躅一色である。
何種類かの色が咲いている。織り上げた絨毯を敷いているようで見事である。
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 その躑躅庭園へ向かう遊歩道を歩き、シャクナゲを探してみる。
所々に花が見られるが、これはと云うのが中々見つからない。
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 庭園を諦め、寺本来の参道に戻る。
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むしろ、こちらの方に何本かのシャクナゲがあり、蕾と共に綺麗に開花しているのを見つけることができたのであった。
シャクナゲの花は豪華である。

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数本の木を眺めた後、本堂への石段を登る。
石段の途中にもシャクナゲが見られる。
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幾つかの花を眺めて、本堂前に到着したのであった。

お参りを済ませ、境内の右奥に三重塔が見える。

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三重塔の真下まで行き、今度は本堂左手奥の重要文化財である十八神社本殿を眺め、下山となったのであった。

 帰り道は庭園の中を歩くことにする。
もう少し日にちが経てば、アジサイの海の中を泳ぐようになるが、今はアジサイは緑一色である。
 山手の躑躅の所も見てみる。
良い香りがする躑躅園であった。
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 さて、花の後は団子である。
三室戸寺から京阪宇治駅の方に向かう道に結構食事処がある。
以前、寺から出たところの茶舗の食事処で茶そばを頂いたことがあるので、今回は別のものにしようと、京阪駅から近鉄大久保駅に向かうバスに乗った。
宇治川を渡り返し、宇治駅を過ぎ、暫らく行き右折し丘へと登って行く。
 丘を登った高台の辺りが神明という所である。
その右手の住宅街の中に美味しいうどん屋があるとのことで、今回訪ねてみた。
 店名は「UED」と云う。
手もみうどんを売りにしている店である。
民家を改造したような店で、外観は綺麗である。
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 昼頃であったので行列を覚悟したが、そうではなかった。
店内に入ると、カウンターとテーブルが5~6卓の店で、先客は一人でガランとしていた。
 空いている席に座り、さて注文である。
どのうどんも美味しそうであるが、今回はかき揚げうどんとした。
 するとカウンターの向こうでは、早速天ぷらを揚げる音がする。
御主人の方は、うどんを湯がいている様子である。
 5分ほど待って、うどんが出てきた。
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民芸調のうどん鉢である。
かき揚げは、具が細目で美味そうである。
他にもトッピングは、油揚げが3枚、刻みネギ、カマボコ、それにおろし生姜が添えられていて多彩である。

 さて、頂いてみよう。
 先ずは出汁、フウフウするほどの熱さではなく、手ごろな温かさである。
昆布、鰹節、そして若干の醤油、それでいて手が込んでいるようで、確かに美味い味である。
 次に麺、手もみだけなので、足踏のような強いコシはない。
手もみにて、空気を麺に取り入れるので、麺はモチモチでピカピカ。
能書きによると、3日間掛けてうどんを作ると云う。
稲庭うどんに似たりであるが、稲庭のように堅くはないのが関西風である。
 かき揚げは、コロモが細かい天粕の集合体のようで、この様なかき揚げは珍しい。
出汁と良く絡み、天ぷらを主張しない。
 生姜を混ぜながら頂くが、ぶっかけのような感覚でもありバランスがとても良い。
最後まで美味しく頂いたのであった。
 食べている間に客が3組、店内も賑やかになってきたので退出とした。