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 南海電鉄高野線の中百舌鳥駅から、泉北高速鉄道が分岐して、南部の和泉市の和泉中央駅まで泉北ニュータウンを南北に縦断している。
今回は中百舌鳥駅から2つ目の駅「泉ヶ丘」で下車し、近隣見物と昼食とすることにした。
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 泉ヶ丘駅は泉北ニュータウンの入り口であり且つ中心駅である。
多くのバス便が放射状に走っていて便利なところである。
またショッピングゾーンも完備していて、大手デパート「TS屋」もある。
 駅出口からの歩道橋がバスロータリーの上を取り巻いているが、歩道橋に山の手に少し変わった装いの建物がある。
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 近づいて見てみると「ビッグバン」と云う名の大阪府立の大型児童館である。
「宇宙戦艦ヤマト」の松本零士氏を名誉館長とし、宇宙との触れ合いを楽しめるイベント館とのことである。
更に遊具の塔と称して、地上高50mにも及ぶ巨大ジャングルジムも備えられている。
 駅の周りはコンクリートの建物ばかりで、特に見るべきものはない。
それならと云うことでバスを利用し、近場の神社を訪ねてみることにした。
ますは西方向に向かうバスである。
 駅から広がる竹城台というニュータウンの住宅街を抜けたところの荒山(こうぜん)公園の直近のバス停で下車、その公園の入り口に鎮座する式内社「多治速比賈(たじはやひめ)神社」を訪ねた。
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  拝殿は女神にふさわしい朱色の綺麗なものである。
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 その背後は本殿である。
本殿は三間社入母屋造で国の重要文化財である。
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 主祭神は多治速比賈命である。
多治速比賈命は日本武尊の妃で、日本武尊とともに東征の途中に遠州灘にて嵐に遭った時、海中に身を投げて、日本武尊を護った神とされている。
そして配祀は素戔嗚尊、菅原道真命である。
 また、神社を取り巻く荒山公園は梅の名所だそうで、シーズンには多くの梅見客が集まるとのことである。
 神社を後に、バスにて元来た道を駅へと戻る。
 今度は駅の東側である。
バスは、ニュータウン居住区の茶山台、若松台を抜け旧村へと入る。
少し行くと片蔵と云うバス停がありそこで下車、今度は式内社「櫻井神社」へと向かう。
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 櫻井神社は鳥居のない神社である。
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入り口の神門を潜ると、正面に拝殿がある。

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この拝殿は割拝式で、二重虹梁蟇股(にじゅうこうりょうかえるまた)という建築法である。
鎌倉時代の建築で、国宝に指定されている。

 拝殿を潜ると内拝殿、そして本殿である。
本殿には応神天皇、仲哀天皇、神功皇后が祀られている。
八幡神が主祭神であることから、通称「上神谷(にわだに)の八幡さん」と呼ばれているそうである。
 また並立する国神社には天照大神、山井神社には美豆波乃女命(みずはのひめのみこと)が合わせて祀られている。
 境内の入り口に近いところに神輿庫がある。
僧形八幡神功皇后が奉安されている神輿が格納されている。
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 先の「多治速比賈神社」、この「櫻井神社」は、古代から堺の石津川中流の文化圏を支えてきた神社である。
 神社を後にバス便で駅へと戻る。
さて、昼食である。
 デパートのグルメ街を始め幾つかの食事ゾーンがある。
何か変わったものが無いかと探しながら歩くが、中々無いものである。
 やっとのことで見つけたのが中華料理店の店先で、チャイナ風かつ丼のネーミングである。
食品サンプルを見るとカツライスに中華餡掛けである。
初めてなので早速食べてみることにした。
 店の名は「JRK~チャイナ厨房」と云う。
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テーブルや小上がりの広い店である。
空いているだろうと思ったが、8割程度の客である。
接客の店員嬢に「チャイナ風かつ丼」を注文したのであった。

 待っている間にも客は次から次へと入り、満席となった。
10分ぐらいして、出てきた。
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スープと漬物付きである。
さあ頂いてみよう。

 餡は濃いめである。
餡には、溶き卵、玉ねぎ、しめじ、そして青菜はつるむらさきであろうか?
餡とご飯だけの中華丼でも十分いける。
 とんかつは餡に隠れて見えなかったが、ご飯の端から端までの大きさのが乗っている。
中華餡ととんかつはよく合う。とんかつも柔らかく揚げられている。
丼では無く、とんかつのソースとして中華餡を掛けると云うのも結構いける。
 量は多かったが、最後まで納得のチャイナ風かつ丼であった。