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 栃木県の日光は「ゆば」が名物である。
ゆばラーメンやゆば丼などのちょっとしたものの他に、ゆばを取り入れた本格和食を食べさせる店が数多くある。
 下野国一之宮の日光二荒山(ふたらさん)神社にお参りしてみようと、東武鉄道日光線の終点日光駅で下車した。
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駅の案内で聞いてみると世界遺産めぐり循環バスと云うのがあって、ワンコインで一日乗り降り自由と云うのがあるとのこと。
おまけに10~15分間隔で運転しているとのことである。

 これを利用しない手はないと、早速フリー乗車券「世界遺産めぐり手形」を買い求めたのであった。
先ずは二荒山神社の参道入り口まで行って見ようと、世界遺産めぐりバスに乗り、東照宮の入口等を経由して、門前の西参道で降りたのであった。
 当日はもの凄い雨降りの日、日光で降った猛烈な雨が鬼怒川を流れ、鬼怒川が利根川へ合流する手前の常総市で大洪水が起こった日の前日であった。
 西参道バス停の所も凄い雨であった。
丁度昼時であったので、近くの食事処を探した。
そしてバス停から近い「MH」へ逃げ込んだのであった。
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 MHは食事処兼土産物屋である。
食事処には先客が何名かいたが、幸いにテーブルが空いていたので、とにかく座ったのであった。
 元気の良い男子店員がお茶を出し、注文を聞きに来た。
急いでメニューを見てみる。
日光では「ゆば」と決めていたので、選択肢はラーメンか丼である。
ラーメンはトマトラーメンにゆばを乗せたものである。
トマトラーメンはあまり好まないので、ここは「ゆば丼」を注文して暫く待つことになった。
 5分くらい経って出てきた。
味噌汁と野菜の炊き合わせの小鉢付きである。
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肝心の丼は餡かけで、てっぺんに刻み生姜が乗せられている。
ゆばの存在は餡に隠れているのか良くは分からない。

 それはそれとして、先ずは頂いてみよう。
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 餡とその下にあるご飯をスプーンで掬いながら食べてみる。
少し甘めがある餡で、食べるのには抵抗感がない。
写真のように山菜が沢山に入っていて、山菜の餡かけ丼と云う感じである。
 時々はゆばに遭遇するが、ゆばというのは味は薄くそして薄っぺらいので、ゆばを食べた感は全く無い。
ゆばは餡に紛れ込んでいるというのが正しい。
 それに反して、小鉢の細牛蒡は美味い。
この辺りの名産であろうと思うが、太さは数mmで、食感は牛蒡の味を上品にしたようで、美味しく頂いたのであった。
 食べ終わっても、雨は激しい。
暫く待ってみても止むような気配は見られない。
仕方がないので、二荒山神社への参道を登ることにした。
 雨の中を5分ぐらい歩くと、神社の標柱と大鳥居に到着した。
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そこからはなだらかな石段参道である。

 神門を潜るとそこは境内である。
正面に拝殿が見える。
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先ずはお参りをと思ったが、ご朱印を頂く間に雨が小降りになるかも知れないので、社務所に逃げ込んだのであった。

 ご朱印を頂いても雨は降っている。
拝殿にてお参りを済まし、早々に下山することにした。
 神社に向かって左奥には徳川家光公の廟所である大猷院がある。
そして神社の大鳥居の前には輪王寺もある。
拝観したかったが、この雨には耐えられない。
 輪王寺横にある世界遺産めぐりのバス停にて循環バスを待ち、暫くしてバスが到着したので乗り込んだ。
途中に重要文化財の神橋があり、降りることもできたが、そこまでの元気は削がれているので、そのまま出発点の東武日光駅に戻ったのであった。