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 電車の乗り継ぎの都合があり、JR山陽本線の姫路駅で途中下車した。
姫路と云うと世界文化遺産の姫路城が有名である。
 駅を降りて正面口に出ると、姫路城の天守が大手通りの先に良く見える。
長期間に渡る平成の大修理が行われていたが、半年ほど前に覆いが外され、その姿を現している。
遠目には屋根まで白く見え、白一色の白鷺城が出現している。
駅前からバスに乗れば10分ぐらいで姫路城の城内に入ることができるので、時間があれば行ってみよう。
 先ずは腹ごしらえである。
乗換であるので費やせる時間は限られている。
 駅前のバスターミナルのビルの中に「HM」という麺処があった。
入口にサンプル写真が提示されている。
良く見るとその中にB-1グランプリ姫路おでん定食と云うのがあった。
せっかくの機会なのでそれを頂くことにした。
 券売機の店である。
カウンターに食券を差出し、席を選んで着席し、料理を待ったのであった。
 暫くしてお呼びがかかった。
料理の乗ったトレイを手にして席に戻ったのであった。
 定食であるので、トレイ上に小ご飯、小うどん、小鉢、香の物が並んでいる。
メインのおでんは、大根、ごぼう天、平天、ゆで卵である。
それに生姜醤油が入った小皿も乗せられている。
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 姫路おでんは、薄く味付けしたおでんの具を生姜醤油を付けながら食べるものである。
別の食べ方として、最初からおでんの具だけの上に生姜醤油を掛けておくというのもある。
どちらの食べ方にしても、生姜醤油を付けて食べると云うのが姫路おでんの特徴である。
そしてこの食べ方はこの地域独特のものであるらしい。
 この生姜醤油で食べると云う食べ方は、昭和初めごろ姫路の浜手地域で、濃い味がする関東煮(かんとうだき)に生姜醤油をかけて自分好みの味に調整して食べたのが始まりと云われている。
関東煮のダシを切って具だけにし、生姜醤油を上からかけていたようだが、その後、関西風の薄味のおでんの登場とともに、刺身を食べるように小皿に入れた生姜醤油につけて食べる方法が普及したそうである。
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 もうかなり前になるが、ご当地グルメの祭典B-1グランプリの大会開催を目指す姫路は、姫路おでん普及委員会を結成し、大会の母体となる愛Bリーグに加盟し、第6回大会を誘致したと云う。
しかし残念ながらこの時は、隣県岡山のひるぜん焼きそばがグランプリとなった。
 またこの11月、先週の連休に第2回の全国ご当地おでんサミットが姫路で開催されたことは目新しい出来事である。
 講釈はこれぐらいにして、早速おでんを頂いてみよう。
先ずは生姜醤油を付けずに大根を一口、味は普通のおでんである。
次に生姜醤油を付けてみた。
味は想像できる通りであるが、しっかりとした辛口の生姜味となる。
おでんでこういう味は初めてであるが、酒の肴として結構イケる味であろう。
 定食は量が多くキツかったが、完食して店を後にした次第であった。
 もう少し時間がある。
姫路城へ行って見よう。
バスターミナルであるので、多くのバスが発着している。
飛び乗り状態で10分後には、天守の良く見える場所に来ることができた。
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 間近で天守を眺めると、色は一段と白い綺麗な大天守である。
周辺の小天守群は薄黒く見えてしまう。
しかしこれから月日が経つとともに周りの小天守のような色になってしまうのであろうか?
と、思ってしまう。
 天守の中にはまだ暫くは入れないとのことである。
周辺を足早に見学して、バスで姫路駅の戻ったのであった。
 姫路と云えば、今公共放送の大河ドラマで話題の黒田官兵衛が若いころを過ごしたところである。
ドラマは進み、現在は九州の豊前国中津城に行ってしまっている。
姫路観光では、官兵衛人気も少し下火になったとの印象を持った姫路であった。