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 神戸の生田裔神八社(いくたえいしんはちしゃ)の一宮神社から八宮神社までの巡りミニ旅の2日目である。
今回は三宮の地名の由来になっている三宮神社をスタートとする。
JR元町駅で下車、駅の南側を東に向かう。
直ぐの交差点に南仏マルセイユの古い町並みのような外観のファッションやカフェの集合ビル「メディテラス」がある。
違った街へ迷い込んだかな? と錯覚に陥る瞬間である。
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この交差点を南へ下る。
次の信号の左手向こうが三宮神社である。
 その先の斜め前が神戸の大丸百貨店、その裏が年末に行われるルミナリエの道である。
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 三宮神社は都会の真ん中にある。
境内には「史蹟 神戸事件発生の地」と云う石柱がある。
幕末、岡山備前藩の隊列の前を港に停泊中の船から上陸していた外国水兵が横切ったとして、それを切りつけた結果、備前藩砲兵隊長が詰め腹を切らされたと云う事件が発生した場所である。
また境内には大砲もある。
備前藩が攻撃を仕掛けた大砲と同型のもので、その事件の参考展示とのことである。
 この神社、西国街道に面していて境内には清水が湧き出す井戸があり、行き交う旅人のオアシスとして、また神戸港を出入りする船舶の飲料水としても重宝されたと云う。
三宮神社は三女湍津姫命(たきつひめのみこと)を祀っている。
尚、この辺りの住所地の町名が「三宮町」である。
神社にお参りし、次に向かう。
 四宮神社は元町駅から山手に少し登ったところにある。
駅の直ぐ山側には、織田信長が中国攻めの時に荒木村重に命じて造らせた城「花隈城」の跡がある。
見学して、山側に登って行く。
間もなく兵庫県の機能の中心エリアに到着する。
県庁の幾つかの建物、県警本部の高層ビル、それに旧県庁の兵庫県公館、キリスト教プロテスタントの栄光教会など、立派な建物がある。
栄光教会は兵庫県南部大地震で倒壊し、同じ形で復興されたものである。県庁西外れの北側に四宮神社が鎮座する。
弁天さんを祀る神社で、カラーは赤系統である。

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 弁財天は市杵嶋姫命(いちきしまひめ)とも云われ三姉妹の次女である。
お参りし社務所に入って行くと、小学生が受付で勉強していた。
「おばあちゃんはあっちにいるよ」
と云われ、隣の部屋のおばあちゃんに声掛けして、ご朱印を頂いたのであった。
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「五宮神社までは遠そうですね…」
と問いかけると、
「バスがありますよ。横の道を上がって行くと諏訪山公園のバス停に出ます。そこからバスで楽に行けますよ」
と情報を貰った。
 坂を歩く。
山手短大と相楽園の塀との間を歩く。結構遠い。
大汗をかいてバス停に到着、バス待ちとなった。
 バスは直ぐに来た。1系統しかないので迷う筈もない。
どこで降りたらいいのか聞いていなかった。
暫く行くと道路横に五宮神社への矢印が見え、「次は五宮町」という停留所のアナウンスがあった。
慌ててそこで降りたのであった。
 五宮神社ヘは、軽自動車1台が通れる道幅の山登りである。
汗を拭き拭き歩く。いい加減に登ったころ、神社の石柱があった。
早速境内へ入って、先ずはお参りである。
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 この神社は男神五神の内の二男、天穂日命(あめのほひのみこと)を祀っている。
 社務所へ行った。
ご高齢の御婦人が対応してくれた。
 ご朱印を頂く前に、あれこれと話が弾んだ。
 この方は91歳、子供のころからここに住んでいるとのことである。
御主人が会社社長もやっていて、戦後などはこちら神戸の海産物を工場の従業員へのお裾分けとして大阪枚方の工場まで背負って運んだそうである。
お返しとして現地の野菜などを貰うので、帰りも重いのを背負ったという昔話をしてくれた。
 他にも震災のことや近所のマンション建築のことなど、一杯話してくれた。
六宮神社への道を聞いた。
海側に見える大倉山の向こうに有るとのこと、歩いて行けますよの強い発言に歩くことにした。
参道出口の鳥居の所まで送ってくれ、申し訳けなく思った次第である。
 大倉山は公園になっている。
明治時代の大実業家大倉氏の別荘地の寄贈で出来たそうである。
山頂付近には、神戸市内にある35県人会のゾーン「ふるさとの森」が設けられている。
野球場や図書館も設けられている。
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 この公園を下った出口に「MKS」という神戸ラーメンの店がある筈である。
かつて一度行ったことがあるので、直ぐに見つかるだろうと思って探した。
 なかなか見つからない。
あっちこっち探した結果、何と六宮神社の通りの反対側にあるではないか。
やっとの思いで辿りついた。
 店の中は満員のようで、入口で少し待たされた。
案内されて席に座った。
大テーブルが3脚、カウンターに座るのと同じシステムである。
 基本のラーメンを頼んで暫く待った。
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 出てきた。
麺は、少し太目の黄色いストレート麺である。
チャーシューは鉢一杯に入っている。
その他はモヤシ、刻み葱である。おろしニンニクの小瓶があったので入れてみた。
まずはスープである。
豚骨醤油の感じであるが、そう濃くはない。
チャーシューは薄切りでスープと良く合う。
全体に脂が多いかな? と思ったがそれはこの店の多くの客の好みであろう?

 麺・スープ・チャーシューと交互に美味しく頂いたのであった。
ニンニクを少し効かせすぎたかな? と反省する味でもあった。
 店を出て前の六宮神社へ向かった。
神社の表示は八宮神社である。
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 かつてこの近くに六宮神社があったが、小学校か何かを建てるときに動かして、この八宮神社に合祀したとのことである。
六宮神社の祭神は三男の天津彦根命(あまつひこねのみこと) と応神天皇(おうじんてんのう)、八宮神社の祭神は末っ子の熊野杼樟日命(くまのくすひのみこと)とそれに素盞鳴尊(すさのおのみこと)である。
六、八を一緒に参拝することができ便利である。
お参りしてご朱印を2神社分頂き、七宮神社への道を聞いてみた。
歩いて行けるそうであるが、30分ぐらいは掛かるようである。
 また今度と云うことで、この日はこれで終了した。