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 三輪素麺が食べたくなり、それなら奈良の山の辺の道あたりと云うことで、近鉄線に乗り、天理駅で下車した。
三輪素麺は桜井であろうと、バスを待って乗った。
素麺と云えば「YM」と云う店が大店舗で有名だが、茶店風の「IKR」へ行くことに決めた。
 大体の場所は分かっているので、窓外の景色を見ながら降りるバス停を探す積りである。
目的の店の前を過ぎて少し行ったバス停「大三輪中学校」で降りる。
帰りのバス時刻をチェックすると、30分後に一本、その次はその1時間10分後である。
これは急がないと…と、速や足でその「IKR」の「SJ亭」に行った。
 幸いに待つことなく直ぐに座れたので、早速「やまかけ・にゅうめん」を注文して暫く待った。
暑い時期なので冷やしそうめんがいいのだが、余り冷たい料理は好まないのでにゅうめんにした。
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 葱と刻み海苔を出汁に浮かせたにゅうめんと、摩り下ろした山芋の器と山椒の振り掛けが出てきた。
まずは山芋を鉢にたっぷりと載せ、その上に山椒の粉を少々振り掛けて、さあ頂いてみよう。
このような食べ方は、出汁も麺も更にまろやかになり、にゅうめんの風味が一層引き立つような感じがする。
にゅめんは播州揖保の糸以来である。
出汁、麺と交互に美味しく頂いて、店を後にしたのであった。
 近くには大神神社(おおみわじんじゃ)という大和国一ノ宮があるが、以前訪問したことがあるので今回は違うところに行ってみようと、戻りの天理行きのバスに乗った。
 乗って直ぐのバス停に「箸中」と云うのがある。
卑弥呼の墳墓と云う学者もいる箸墓(はしはか)古墳の最寄りである。
降りてみてもいいが、後のバスまでは一時間以上もかかる。
諦めて、次の下車ポイントを探す。
「次は、おおやまとじんじゃ」
というアナウンスがあった。
今までに何度も看板は見ているが、行ったことは無い。
「よし、これにしよう」
と、ボタンを押して、大和(おおやまと)神社という停留所で降りた。
 参道入り口まで少し戻り、交差点の所から神社に向かう。
突き当りに鳥居があり、その門前は旧街道なのであろう、それなりの建物も見られる。
位置から云って「上ッ道」であろうと推察する。
 街道の横の鳥居を潜ると神域である。
本殿までは林の中を歩く。少々長い参道である。
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 本殿の手前右手に「戦艦大和 ゆかりの神社」という石碑が建っている。
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 その奥隣に「祖霊社」という社があり、由緒書きには戦艦大和に乗船していた英霊3721人の御霊をお祀りしているとのことであった。
 境内の反対側には戦艦大和の資料館もある。
覗いてみると模型や書画が展示されていた。
 神社の由緒書きによると、この大和神社、今から2000年以上に創建された日本最古の神社ということである。
遣唐使派遣の際にはこの神社で公開の安全を祈願したとも、また太平洋戦争中は戦艦大和
の守護神として祀られた神社であるとも書かれている。
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 拝殿前には「茅の輪くぐり」の輪が建てられている。
それを八の字に潜りお参りした。
 さてご朱印を頂く段になった。
社務所へ行って、呼び鈴を押すが反応は無い。
建物工事をしていたのでその騒音で聞こえないのであろうか?それとも不在なんだろうか?
何回かチャレンジして諦めて一旦帰りかけた。
 そこへ宅配会社のトラックが到着、担当の方が同じ様に呼び出すが反応なし。
やはりプロである。
電話を掛けている。
暫くして社務所から神官が出て来られた。
 宅配屋さんに便乗してご朱印をお願いして、快く書いて頂いたのであった。
実はもう一人参拝者がいた。
同じようにご朱印を頂いたのであった。
 もう一人の参拝者に聞いて見ると、神奈川から来ていて、先ほどは山の上の方の神社にお参りしてきて、もう疲れたので、そろそろ帰ろうというところ、とのことであった。
確かにお疲れのようであった。
「お気をつけて…」
と別れ、今度は神社近くにあるJR駅の「長柄」から電車に乗ることにし、駅へ向かったのであった。