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 先日は大阪市営地下鉄に乗って「難波」駅で途中下車したが、今度は阪神・近鉄線に乗って、「大阪難波」駅の途中下車である。
 2009年に阪神西大阪線が大阪の難波まで伸延され、阪神なんば線となった。
そして近鉄奈良線と繋がれ、相互乗り入れが開始され、接続駅になって大阪難波駅と改名された。
奈良と神戸が私鉄がで繋がったのであるが、果たしてその利用者はどうなんであろうか?
少し気になるところではある。
 丁度昼飯時であった。
前回は東西の通り千日前通りの南側へ行ったので、今度は北側、法善寺、道頓堀あたりを目指すことにした。
 大阪は食い倒れの街と云われる。
確かに高級そうな店から、一般庶民向けの店まで、多くの食べ物屋がある。
まず道頓堀へ行ってみた。
 土曜日であったからか人が多い。
 言葉も多い。
日頃聞きなれない外国語の方が多いような気もした。
 まず大阪名物「くいだおれ人形」、ビルの入口にあった。
次に「おおだこ」、強制移転させられ、道頓堀の通りに屋台を構えていた。
相変わらずの行列である。
KRラーメンも通りの両側にある。
 「白そば」の看板があった。
 信州そばと書かれている。
関西のそばに比べて、色が白いので白そばと云う言い方は、当たってると思う。
 次に法善寺界隈に向かう。
まず水掛不動…。
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 緑の苔だろうか…?
すっぽり覆われていて、御尊顔を拝すことはできない。
 串カツの店が何軒かある。
有名なDという店に既に行列ができている。
法善寺参道で、「かすうどん」の看板を発見。
これに決めよう…。
 美味いとは聞いていたが、食べたことはない。
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 「KS屋」という店の支店である。
ガラス戸を開けて入ってみた。
店内は狭い。
カウンターだけの店で、10人で一杯か?
 普通のかすうどんを頼んだ。
「おにぎりサービスが2個までありますが…?」
と云われたので、1個をお願いして、待った。
 待つこと5分ぐらいか?
うどんとおにぎりが出てきた。
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 一見刻んだ油揚げをトッピングした「きざみうどん」のように見える。
先ず出汁、少々濃いめ。
しかし、脂が若干溶けていて、まろやかである。
 「かすうどん」とは何か?
酒粕か天かす(揚げ玉)のかすかと思っていたがそうではない。
 かすの正式名称は「油かす」と云い、牛の小腸、いわゆるホルモンを周りについている脂で揚げて、表面をカリカリにしたものということである。
カリカリの中はトロっとジューシー、うどん出汁とのマッチングは絶妙である。
 おにぎりも食べながら、瞬く間に完食した。
 大変美味しいものであった。
これがかすうどんか、と納得した。
 帰りに店員さんに聞いてみた。
「ホルモンを揚げているんですよね? 自家製ですか?」
「もちろん自家製ですよ…。しかしです。ホルモンを処理して、揚げるのは、匂いがきついんです。ここでやったら大変なことになるんです。だから、郊外のM市に、別に工場を持っていて、そこでやっているんです」
「なるほどね…。美味しかったよ…。また来るよ…」
「毎度、ありがとうございます…」
と店を後にした。
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 余談であるが、この店のカウンターの中の青年料理人。
2人でやっていたが、うどんを出して一段落したら、中国語の練習をしていた。
先ほどの道頓堀やこの法善寺あたりは、かの国からの客は多いのであろうか?
 このかすうどんに使われる油かす、昔から南河内あたりでは、いろんな料理に使われて食べられていたようである。
 それが、うどんで事業に乗り出したのは今から数年前と云われ、まだ10年も経っていない。
 大阪の北部ではかすうどんはあまり見られない。
南部では専門店の他に、普通のうどん屋さんでも出す店があると聞く。
 食品市場では新しいものである。
 今後どう展開するのであろうか?
東京や札幌に進出している店もあるそうである…。
 昔からあるホルモン焼き、岡山津山のホルモンうどん、博多のもつ鍋、そしてこのかすうどん、安価で美味しく、庶民には嬉しい。