「る」は海の駅を訪ねる。
神戸港にある観光船「ルミナス神戸2」の発着ターミナルである。

この場所へはJR元町駅東口から真っ直ぐ南へと向かう。
神戸大丸の横、元町中華街の東入口の長安門前を通過し、国道2号線の「メリケン波止場前」という交差点から「メリケンパーク」に入って行く。

左手には水上警察署や海上保安庁の建物や船が止まっている。
右手はホテルオークラである。
その手前には大きな魚が跳ねた形をした金網張りのオブジェがある。
上を走っている阪神高速から良く見えるが、気になっていたものである。
横のカフェレストラン「CF」の広告塔のようなものであろうか?

更に南はレストハウス「メリケン亭」、雰囲気のある建物である。
周辺にはイーゼルを立てて座り込んでいる人が多い。
聞いて見ると水彩画クラブの写生大会だそうである。
日陰は風があり涼しいので、写生を満喫できているのではと思われる。

その先、南には、阪神淡路大震災で被害を受けたメリケン波止場の一部、約60mが保存され、周りに遊歩道が造られている。
大震災はもう18年も前であるが、当時の家屋やビル、道路の倒壊が思い出される。

ここはメリケン波止場である。

西には神戸海洋博物館、その向こうにお馴染みのポートタワーが見える。

湾を挟んだ反対側の突堤(新港第一突堤)に練習帆船「海王丸」が停泊している。
「海の貴婦人」と称されている優美な帆船である。
しかし、帆を下しているのでその優美さが観賞できないのは残念である。

 

 

 

更に南に行く。
大きなホテル「オリエンタルホテル」がある。
ここのホテルは半月を伏せたような形に建てられているが、横浜港みなとみらいにあるホテル「インターコンチ」は半月を直立させた形となっている。
神戸と横浜のこの対比は意図したものであろうか?

このホテルの東側の岸壁がルミナス神戸2の発着ターミナルである。
丁度ルミナスが入港している。
ラッキーである。
写真を撮ったりしている内に汽笛が「ボゥ~ッ」と鳴った。

出航か?と思って見ていると、スクリューが回り始めた。
舳先をUターンさせている。
そのままルミナスに釘づけとなり、出港を見送ったのであった。

このルミナスは震災の前の年に就航した2代目である。
1000人の乗客を乗せることができる。
大阪湾周遊、神戸国際空港沖周遊、明石海峡周遊の3つのコースで運行されている。

今回の出港は時刻表から見ると大阪湾周遊である。
食事も楽しめる豪華なものなのであろうか?
一度は乗って見たいものである。

このルミナスの乗船場のある建物は3階から上がホテルとなっている。
さきほど触れた14階建の「オリエンタルホテル」である。
中突堤の先端から海に突き出しているような感じもする。

尚、このホテルの最上階の南側のバルコニー部分には、日本のホテルで唯一である海上保安庁認可の灯台が設置されている。

ルミナス岸壁のホテルを挟んで反対側を見てみる。
モザイク、ハーバーランド、神戸駅方面である。
湾を間に挟んで、観覧車やショップ群が見える。
またその先に神戸駅前の風水ビル「クリスタルビル」も見える。

飽くことのない神戸港の風景である。

〔るノ駅 完〕