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 大阪市東淀川区の阪急京都線の淡路駅から分岐して、吹田市内を北へと走る阪急電車千里線の吹田駅で途中下車した。
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吹田駅と云う駅は、この阪急の駅ともう一つ、JR東海本線に同名の駅がある。

 同じ駅名であるから乗り換えが可能と思いがちであるが、駅と駅の間にはアサヒビール創業の大ビール工場があり、かなり遠い。
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それはともかくとして、阪急吹田駅で下車した。
駅近には、吹田市役所や文化会館、商工会議所などがあり、行政の中心地である。

 以前、この駅の近くで車窓から「旭川ラーメン」という看板を見ていた。
今回はそのラーメン店を訪ねてみようと、途中下車したのであった。
 ラーメン店は駅から淡路方面に戻る方向にあり、JRの高架線路を潜って少し行った所にある。
店の名は「吹田TK」と云う。
TKとはアザラシのことである。
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昼時は既に過ぎていたのか、店内には客がいない。
少々お高いが復刻ラーメンと云うのがある。
この機会なので早速、復刻ラーメンの醤油を頼んで、暫く待つことになった。

 客がいないので、店のマスターと色んな話をした。
この店は、阪急京都線の正雀駅近くにある「TK」の支店とのことである。
 TK本店は、現在80歳くらいの御主人が40年ほど前に立ち上げた旭川ラーメンの老舗とのことである。
今でもその御主人が、昼間だけの営業とのことで、製麺も行いながら頑張っているとのことである。
吹田のマスターから、「今度、行ってみて下さい」「早くいかない、もう店を閉めるかも知れない」と進められたのであった。
 しゃべってる間にも、店の調理人が黙ってラーメンを作っている。
5分ほどして、ラーメンが出てきたのであった。
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スープは少し濃い色だが澄んでいる。
トッピングは、チャーシュー、細めの良く煮込まれたようなメンマ、そして白い目の刻み葱である。
麺はと云えば中太の縮れ麺、熟成ではないとのことである。

 さて、頂いてみよう。

先ずはスープ、最初は煮干しの香りがする。
煮干しの香りはそれだけで、後はまろやかな?油味、模範的な醤油ラーメンである。

麺は堅くなく柔らかくなく、スープを吸収し、滑らかである。
 メンマは細いので、麺と同時に食べることができる。
チャーシューは見た目よりも柔らかく仕上がっていて、これも美味い。
 順番に食べながら、瞬く間に完食してしまった。
もう少し量が欲しいと思った次第である。
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 食後はJRの吹田駅に向けて少し散歩をしてみる。
 阪急吹田駅から道路を挟んだ隣には「泉殿(いずどの)宮」という神社がある。
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社名の如く、この辺りは清水が湧き出ていた土地柄であり、水質を本場のミュンヘンで検査したところ、ビールに最適との結果が出たので、アサヒビールをこの地で創業したというゆかりの神社である。

 その隣はアサヒビール吹田工場である。
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 工場と道路を挟んだ丘はアサヒビールの庭園となっている。
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 丘の正面には迎賓館がある。
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 その横を通って登って行くと「先人の碑」が建っている。
創業以来、アサヒビールの発展に寄与した得意先や業界関係者、社内諸先輩の遺徳をたたえたものとのことである。
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 アサヒビールの庭園の奥は、片山公園となっている。
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 戦国時代の吹田城の跡である。
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しかし残念ながら遺構は何もないが、城門を模した小さな門がその雰囲気を醸し出している程度である。

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公園の向こうには最近開学された大学がある。
大和大学云う。
奈良の西大和学園の経営と云うことで、大阪立地でも大和の名前である。
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 公園の隣には片山神社が鎮座している。
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アサヒビールの前から参道が延びる大きな神社である。

 素戔嗚尊を主祭神とし、相殿に天照皇大御神、住吉大神が祀られている。
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お参りを済まして、アサヒビール前に戻るが、ビール工場はまだまだ広い。

暫く北に向かって歩いて片山町2丁目東と云う交差点右折するとビール工場に沿って歩くことになり、JR吹田駅に到着したのであった。

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