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純粋に煮干しや魚節だけで出汁を取り、動物系を全く含まない醤油ラーメンがある。
一度食べてみないとと、阪神電車の西宮駅で途中下車した。
 駅の東の札場筋を北へと歩く。
国道2号線と交差したところから通りは国道171号線となる。
JR東海道線の高架線路がある。
このガードの下には「広田神社」の案内標柱が立っている。
このまま行くと阪神タイガース球団の祈願神社として知られる広田神社へと到る道である。
 同じ方向へと向かう。
途中で山手幹線と交差するが、この辺りは、西宮のラーメン屋が多いところである。
見える範囲にも、数軒のラーメン屋がある。
 暫く行くと阪急電車の高架線路が見えるが、その手前右手のビルの一階にラーメン屋「NT屋」がある。
ここまで15分ぐらいか? 暑い中、結構訪ね応えがある。
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先ずは店の中へ入ろう。
カウンターとテーブルを合わせて25席ぐらいの店である。
食券制なので、入口の自販機にて、煮干しラーメンのチケットを購入した。
お勧めは煮干しラーメンに背脂を浮かべた「背あぶら濃厚魚介中華」とのことであるが、煮干しを味わいたいので、基本に徹したのであった。

 テーブルに座り、接客店員嬢に食券を渡した。
「暑いので、暫く涼ませて下さい。ラーメン造るのは5分ぐらい待って作ってくださいね…」
と、暫く汗が引くのを待って貰ったのであった。
 それでも5分ぐらいして煮干しラーメンが出てきた。
見た感じは普通の醤油ラーメンである。

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麺は中くらいのストレート麺、これは美味そうである。
トッピングは柔らかそうなチャーシュー、5~6mmの角棒状のメンマ、そして青ネギ交じりの刻み白ネギである。

 さあ、頂いてみよう。
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 スープは煮干しの匂いと味がムンムンである。
煮干しの旨みがあるのかな? と思ったが結構塩辛い。
メチャクチャ辛いわけではないので、このままでも問題は無い。メンマの形に富山のブラックを思い出した。
富山のメンマは塩漬けの如くに塩辛かった。
しかしここのメンマはどちらかと云うと辛くない。

 麺は美味い。
少しの太目であるが、小麦の味が壊されていない。
これは好きな部類の麺である。
 麺、スープ、チャーシュー、メンマと交互に頂きながら完食したのであった。
 このNT屋というラーメン店は青森弘前のNT屋の出店である。
店内のラーメン雑誌に青森の記事があったので眺めてみた。
青森の本家の店主氏は日本蕎麦の職人であったそうである。
6年前に一念発起、魚介系だけの蕎麦用の出汁でラーメンの勝負をしようと店を始めたとのことである。
 動物系を一切使わないというのは拍手ものである。
 しかしこの店のお薦めの背脂を浮かべたラーメンと云うのはどうであろうか?
食べていないので分からないけれど、それなりのまろやかな味になり、平均的なラーメンになってしまうのではと思われる。
 さて、西宮と云えばこの時期は甲子園の高校野球である。
ラーメンのついでに覗いてみた。
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 全国から来ている野球少年達のメッカである。
皆、誇らしげである。
それもそうである。各都道府県の厳しい戦いを制し、それぞれトップになったのだから…。
 しかし各都道府県の代表校を選ぶ大会の参加校には大差がある。
多いところでは神奈川の190校、少ないところでは鳥取の25校、その倍率は8倍近くになっている。
不公平だと云う人もいるのであろう。
その倍率を国会議員の定数並に小さくしようという案もある。
かつての様に、合区ならぬ合県をしようとする案である。
 しかし各県の代表が出るから全国大会なのである。
地域ブロックの選抜大会になってはいけない。
夏は各都道府県の代表に固執して頂きたいと思う。
 今日も熱心なファンと高校生の元気な応援、そしてプレーが続く甲子園であった。
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