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 大阪市営地下鉄谷町線八尾南終点の近くの長原駅に「志紀長吉神社」と云う神社がある。
谷町線に乗ったついでに足を延ばしてこの駅まで行ってみた。
 駅を降り、階段を上がると神社の参道に行ける西方向への道がある。
5分歩くか歩かないかの内に志紀長吉神社の一の鳥居に到着した。
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 この鳥居から北へと参道が続く。
開運厄除け参りの幟が立っている。厄除けにはご利益大なる神社なのであろう。
 参道を進むと神社境内正面の二の鳥居に出る。
神社の玉垣には「六文銭」の幟が所狭しと並べられている。
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真田公に関わりのある神社のようである。

 先ずはお参りをと境内を進むが、やはり六文銭が目立つ。
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 拝殿の拝所の賽銭箱の横にもマスコット的なミニチュアの幟が置かれている。
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お参りを済まし、社務所にてご朱印を頂く間に周りの掲示を見てみる。

 あったあった、真田信繁公が大坂夏の陣の折り、この神社の馬場にて休憩したとあり、行って見るとそこには石碑も建てられている。
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 現在、某公共放送局で大河ドラマと銘打って放送中の創作ドラマ「真田丸」に関係するものであろう。

大坂冬の陣の敗戦で堀や城郭が殆ど徳川方に占領され、内堀と本丸・天守のみの裸となった大坂方であるが、それでも徳川方に降らない。

なぜなのか?
 その答えは明白である。
大坂方は真田を始め多くの浪人たちで構成された軍である。
戦が無くなれば多くの武士たちは解雇となり、食うに困る事態となる。
 情や義理が戦争を継続させたとの考え方もあるが、そうでは無く、多くの武士たちが自らの食い扶持のために、徹底抗戦を主張し、戦争を継続させたのである。
 しかし、裸同然の大坂城では戦えないため武士たちは野外に撃って出るしかなく、城外で多くの戦闘が展開されたが、その結果、勝利は悉く徳川方にもたらされたのであった。
 さて、信繁公の休憩所であるが、信繁公は後藤又兵衛の道明寺から柏原に掛けての徳川方との戦いに後詰めの軍として急いだのであるが、濃霧で進めずモタモタしている内に、又兵衛隊は敗戦、又兵衛も戦死との報に接し、大坂城へと引き上げる時に、この神社で隊を休めるために休憩したとある。
 なぜこのような場所で休んだのか? 家康隊や秀忠隊がこの辺りでウロウロしていた筈であるので、のんびりと休憩しているような場合ではない、と思われるが如何であろうか?
敵の動きが掴めずが、皆やみくもに動いていたことが、このことからも分かってくる。
 もし、真田信繁公がこのような現場の指揮官で無く、大坂方の総大将となって全軍を指揮していたとしたら、結果は大きく変わっていたとも考えられる。
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 真田公に触れたので、次は昼食である。
駅方向に戻り、探してみることにした。
 駅の西出口を出たところに「DKうどん」という大きな店があることは分かっていたが、今日はうどん食べる気にはならない。
すこし近場を探してみようと地下駅の上を通っている「大阪中央環状線(中環)」道路を渡ってみた。
 呑むには良さそうな店は見つかったが、昼にはどうもと云う感じである。
行きつ戻りつ探しているうちに、中環に面したラーメン屋があった。
「FKちあん」という店である。(但し、店名の呼称は「FKちゃん」)
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 大阪府内に沢山のチェーン店を持っていて、何度かお世話になったことがある店である。
豚骨出汁で醤油を上手く絡ませた醤油ラーメンで、おろしニンニクを入れてくれるオプションもあり、結構衝撃的な味であったことを思い出す。
久しぶりに行って見ようと暖簾を潜ったのであった。
 時刻は既に昼過ぎ、店は結構広いが先客は子供連れの家族一組のみ。
隅のテーブルに腰かけてメニューを眺めた。
 お勧めは肉醤油ラーメンのようである。
今まで訪れた「FKちあん」には無かった、初お目見えのラーメンである。
これを食べてみようと、やってきた店員嬢に注文したのであった。
「ニンニクはどうしますか?」と必ず聞かれる。
「もちろん、入れて下さい」と答えたのであった。

「FKちあん」は無料のキムチバーが設置されている。
キムチを始め、梅干しや紅ショウガなど、食べ放題であるのも嬉しい。
少し摘んで料理を待ったのであった。

 5分ほどしてラーメンが出てきた。
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 トッピングに沢山の細切れ豚肉の煮込みが乗せられている。
その他に、もみじおろし、刻み葱、そしておろしニンニクである。
豚肉の方はちょっと脂が多いね…、と思いながらも赤身だけよりはマシか…、と、思える。
キムチバーから戴いてきた紅ショウガを乗せて、さあ頂いてみよう。
 先ずはスープ、醤油味で濃厚である。
ニンニクの味と絡んで美味い。
豚肉は、スープの味よりも薄めに煮込んでいる。
スープの味を邪魔しない。
これもスープが絡んで丁度良いくらいである。
麺は極細ではないが少し黄色みがかった細いストレート麺、スープが絡んでも小麦の香りを主張している。
総合的に美味いラーメンの部類に入ると思われる。
懐かしくもあり、最後まで美味しく頂き、店を後にして地下鉄駅へ戻ったのであった。