1
 大阪の難波(なんば)から出る南海電車高野線の住吉東駅の近くに用があり出掛けることになった。
用向きは午後なので、昼前には着いて摂津国一之宮住吉大社への参拝と昼食をと目論み、住吉大社を挟んで西側にある南海本線の住吉大社駅で下車した。
 駅前の商店街を東に歩くとチンチン電車の走っている道路に出て、その向いは住吉大社である。
イメージ 1
 大鳥居を潜り、太鼓橋である反橋(そりばし)を渡り、角柱で出来た住吉鳥居を潜り、神門を潜ると広い境内に達し、正面に第三本宮が現れる。
イメージ 5
 その第三本宮の幣殿に並んで右手には第四本宮の幣殿が祀られている。
イメージ 2
 そしてその背後には、朱塗りの本殿も並んで祀られている。(手前が第四本殿)
イメージ 3

祭神は、第三本宮が表筒男命(うわつつのおのみこと)、そして第四本宮は神功皇后である。

 またその後ろには第二本宮があり、その祭神は中筒男命(なかつつのおのみこと)である。
そしてその後ろに第一本宮が祀られ、祭神は底筒男命(そこつつのおのみこと)である。
                              (第一本宮本殿は手前で、奥が第二本殿)
イメージ 4

それぞれの四本宮の幣殿は重要文化財、本殿は国宝に指定されている。

 住吉大社の境内の内外には、その他にも多数の摂末社が祀られている。
例えば、初辰参りで知られる「種貸(たねかし)社」、「楠珺(なんくん)社」、「浅沢(あさざわ)社」、「大歳(おおとし)社」を順番に回ると商売発達と家内安全の御利益が授かると云うものである。
 住吉大社は4年前に鎮座1800年を迎えた。
創建は神功皇后の三韓三韓征伐と深い関係があるとのことである。
即ちを神功皇后は、住吉大神の加護により新羅を平定し、その帰還の途中に大神のお告げによって、この地に住吉大神を祀ったのが最初で、後に神功皇后も合祀されたものである。
 神社の四本宮の西には石舞台がある。
豊臣秀頼が寄進したもので重要文化財であり、そして毎年5月に舞楽が奉納されるところである。

イメージ 6

あまり長居もしていられないので、住吉大社を後にして住吉東駅の方向へ歩くことにする。
後は、昼食処を探すのみである。

                 2
 住吉東駅前まで到着したが、昼食処は見付かっていない。
イメージ 8

駅の周辺を探してみるが、店はあっても休みであったりで、なかなかありつけない。
やっとのことで「しおらーめん」の幟を見つけた。

イメージ 7

総合福祉センターの一角である。
良く見てみると天日塩らーめん「BS」と店名が染め抜かれている。

 これしかないと入ってみた。
イメージ 9

そこは少し広めのカフェのようである。
聞いてみるとラーメンなら奥にあるとのこと、早速そのラーメンカウンターへ行った。

 先ずは注文である。
メニューが置いてあるのでその中から、基本であろう塩ラーメンを注文し代金を払いカウンター前のテーブルに着席したのであった。
 ラーメンができるまでの時間は暇である。
テーブル上にあったこの店の能書きや新聞記事の切り抜きを眺めてみた。
 そうするとこの店は「BS福祉店」であるとのこと、そして障害者支援の目的で職業訓練を兼ねた店運営をしていること、さらにこの福祉センター館長が以前から好きだった堺市のラーメン店「BS」社長の協力を得て立ち上げたこと、などが書かれていた。
 なるほど、良い店に来ることが出来たと思いながら、味はどうだろう?、と期待と不安を持ちながらラーメンを待ったのであった。
 出てきた出てきた。
真っ白な麺鉢に澄んだスープのラーメンが出てきた。
イメージ 10

チャーシュー、海苔、ネギ、ワカメが綺麗に盛り付けられ、見るからに美味そうである。

 さあ頂いてみよう。
 先ずはスープ、見た通りの澄み切った味である。
これは美味い。
 次に麺、少しのモチモチ感がある。
スープに合わせるとしたら、もう少しサラサラしている方が良いかなと思うが、それは個人の好みによるので、とやかく言えない。
チャーシューも柔らかく仕上げられている。
 満足の行くラーメンであったことを店員さんに伝え、ご馳走様を言って店を後にしたのであった。