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 近鉄電車の奈良線と京都線が交差する駅は「大和西大寺」である。
この駅のエキナカには、スーパーやコンビニ、そして沢山ショップや幾つかの食事処がある。
関西ではこのような駅は珍しい。
 西大寺駅では良く乗り換える。
時間調整でショップを覗いてみたり、また昼時であれば食事処にお邪魔したりする。
 今回、丁度昼時であったので食事をしようと店を探してみた。
この日は十日戎の日、上手い具合に「EBSカレー」というカレーチェーンを見つけた。
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本部は大阪で、幾つかのチェーン店を持っている店である。
一度は行って見たいと思っていたので、丁度良かったのである。

 このエキナカの店はそう広くはない。
テーブル、カウンター合せて15席ぐらいで、半分ぐらいの入りである。
隅のテーブルに座り、店員嬢の応対を待った。
カレー専門店なのでメニューはカレーばかりであるが、その中にカレースパゲティと云うのがあった。
珍しいので、これを注文してみた。
 なかなか料理が出てこない。時間が掛かるようである。
恐らくはスパゲッティーを茹でる時間であろう。
茹で上げたスパゲティを皿に盛り、カレールウを掛けているのが見える。
そろそろである。
 やっと料理が運ばれた。
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 ルウは共通であろうか、ビーフカレーである。
特段に取り立てた装飾はしていない。
さあ、頂いてみよう。
 スパゲティにルウを絡めて味わってみるが、ルウは甘く感じる。
そして暫くすると辛くなってくる。
甘辛2段構えのルウである。
 スパゲティとカレーは合うのかどうか結論は出せないが、ご飯にルウを乗せたカレーライスの方が美味いという実感を持ちながら、最後まで頂いたのであった。
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 もう少し時間調整をしたいので、エキソトの西大寺を訪れてみることにした。
改札を出て5分もあれば東の寺門に到着できる。
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西大寺は、奈良時代に藤原仲麻呂の乱にて政情が怪しくなった時、孝謙上皇は平穏を願って四天王像を造立することを誓願した。
そして自ら称徳天皇として返り咲いた時に、勅願にて西大寺を創建したのであった。
父である聖武天皇が東大寺を創建したのに対して西大寺と名付け、四天王を祀ると共に、東大寺に匹敵する寺院を創建したのであった。
 そして西大寺は奈良時代には薬師金堂、弥勒金堂、四王堂、十一面堂、東西の五重塔などが立ち並ぶ壮大な伽藍を持ち、南都七大寺の1つに数えられる大寺院となった。
 しかし、平安時代になって寂れ、再興は鎌倉時代まで待つことになる。
その再興を果たしたのは叡尊上人である。
そして全国の国分寺との連携に力を注ぎ、数十ケ寺の国分寺が西大寺の末寺になったと云われる。
 以降、江戸時代に各堂宇が修築され、今日の姿となっている。
 次の写真は四天堂、重文の十一面観音と四天王を祀る。
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 そして重文の本堂である。本堂にはこれも重文の釈迦如来が祀られている。
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 本堂の前には東塔跡の礎石がそのままの形で置かれている。
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 そしてその西側には京都御所の近衛公政所御殿を移築した愛染堂が建っている。
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 内部の愛染明王も重文に指定されている。
 かつては壮大な伽藍を誇った西大寺であるが、現在は小さくなっていて、少し寂しい感じがする。