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 名古屋めしと云えば、味噌カツ、味噌おでんや味噌煮込みうどんの赤味噌シリーズ、きしめん、ひつまぶし、手羽先、天むす、えびふりゃー、果ては豪華なモーニングサービス…。
まだまだあるが、名古屋に出かけた時の楽しみの一つである。
 名古屋やその周辺に用があるときは、先ず名古屋駅で下車し、エスカ地下街の「YM屋本店」の店に向かう。
昼時なら、店内で味噌煮込みうどんを頂くのが楽しみである。
夕方ならば隣にある売店で、お持ち帰りのセットを購入する。
どちらにしても外せない行動として定着している。
 今回は昼時、そして少し時間があったので、早速、店に向かった。
席に着き、各種メニューの中から基本の味噌煮込みうどんを注文した。
 待つこと10分ぐらいか、熱々の鍋が届けられたのであった。
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 出汁のコクのある香りがする。
出汁は鰹節と豆味噌を主体に、若干の米味噌が混ぜられているようである。
ここで豆味噌とは、八丁味噌とか赤味噌と呼ばれるものである。
具は生卵、青葱、蒲鉾、それに鶏肉少々である。
 早速頂いてみよう。
土鍋の蓋には穴が無いので、取り皿として利用できる。
なかなかの合理性である。
 出汁は味噌の香ばしさと甘辛い味で美味い。
麺はコシがかなり強いというか、芯が残っているような感じである。
博多ラーメンのバリカタぐらいか。
その分小麦の香りが強く、大いに好きな食感である。
 しかし熱いので、取り皿ならぬ取り蓋に乗せ、冷ましながら完食したのであった。
お腹が空いていて白ご飯があれば、残りの出汁でリゾット風にしても美味しいのではないかと思った次第である。
 尚、余談であるがYM屋には、本店と総本家という2系列がある。
最初に行ったのがこの駅近の地下の「本店」の店だったので、それ以来、この本店系列を愛用しているので、他方は分からず、何ともコメントできない。
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 その日は名古屋の「金城ふ頭駅」の近くにある「ポートメッセなごや」に行く予定である。
名古屋駅から発着している臨港貨物線を改修した名古屋臨海高速鉄道あおなみ線の電車に乗って向かったのであった。
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用向きは夕方まで掛かったが、折角来たのだからと金城ふ頭を少し見学してみることにした。
天気はあまり良い日でないので、もう薄暗さを感じる。

一見どこの港でも見られる風景のキリン型のクレーンや貨物船が停泊している。
その中に貨物船でもないタンカーでもない、長い長方形型の船が幾つか泊まっている。

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 何だろうと思って、たまたま近くにいたガードマンに聞いて見た。
すると自動車運搬船とのことであった。
一艘の船で何千台もの車を運ぶことができると云う。
勿論のこと海外向けの輸出専用船である。
やはりT社の名古屋である。
 少し調べてみた。
自動車は、かつては他の貨物と混載することが一般的であったそうである。
1960年代、我が国の自動車生産の大量化に伴い、車体に傷つけることなく運ぶことができる自動車輸送に特化した船が求められるようになった。
 その結果、N社やT社が最初に専用運搬船を就航させ現在に至っている。
通常の内部は6層の甲板になっていて、約2,000台の車を同時に運ぶことができるそうである。
尚、自動車運搬船で最大の船は、全長約200m、幅32m、総トン数5万8千トン、速力20ノットで、内部は12層、同時に6,400台もの車を運ぶことができるそうである。
 金城ふ頭を含む名古屋港の自動車輸出は台数、金額ともに日本一である。
輸出台数は年間150万台にも及んでいると云われる。
従って、輸出額部門では全国のトップの港である。
 平地からは良く見えないが、駅に戻って階段の上から眺めてみると、多くの自動車が整列している。
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 これを順次船に積み込んでいるが、眺めていると陽が全く暮れてしまうので切り上げ、あおなみ線の車内へ急いだのであった。