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  あっちこちと各地を訪れる中で気付いたことがある。
 今回は駅の乗換と駅名について少し考えてみることにする。
 今から7,8年前であるが、東京の両国駅でJRから地下鉄大江戸線に乗り換えたことがある。
同じ駅名だから、駅構内同士が繋がっているのであろうと軽く考えて下車したのは良かったが、表示も何もない。
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「あれっ…」
と思って、駅員さんに聞いて見た。
「大江戸線はですね、国技館の横を通って、その裏の博物館の横も通って、博物館の前に有りますよ」
とのこと。
多分5~600mはあったのであろう、10分ぐらいかかって乗り換えが出来たのであった。『同じ駅名だから構内が繋がっているとは云えない』ということが分かった積りであったが、今回もまたやってしまった。
 それは何処かと云えば大阪市内のこと、地下鉄の「今里」と近鉄線の「今里」である。
大阪市内に用事があり、その後、若江岩田に用があったので、これなら今里乗換が便利と選択したのが間違いであった。
この機会にと、少し前に開通した地下鉄今里線にわざわざ乗って今里駅で下車した。
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 近鉄への乗換の案内表示があるかと思いきや、何もない。
「繋がってないのかな? 地上へ出ればわかるかも…」
と階段を上がった。
今里の交差点に出たのだが、駅らしいものは見当たらない。
南の方に電車の高架橋が見える。
「あれが近鉄なのかな?遠いなぁ…」
万が一間違ってたら無駄な体力消耗となるので、念のために地元の方と思しき人に聞いて見た。
「あれ近鉄ですけどね…。駅はずっと東ですよ…」
と教えてくれた。
お礼を云って、高架線路を見失わないようにそして出来るだけ日陰を伝うように歩いた。
 15分ぐらい歩いただろうか?
やっと駅になったが、こちら側(北側)からは入れない。
反対側に回り込まないといけないようである。
向こうに行ける道を探して無事到着となったが、大変な乗換であった。
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 近鉄今里駅前に付近の地図が掲載されていた。
 なるほど、歩いて20分ぐらい掛かるのは頷ける。
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 主要駅であればこのようなことは無いと思われるが、地元の人しか利用しないところは、鉄道会社の方も余り気遣いが無いのであろう。
 知らない方が悪いのだが、事前に知らべるのも面倒な時があるので、「離れている駅ですよ」ということが分かる駅名表示が欲しいと思った次第である。
 関西地方では、阪神間にそのような駅が多いような気がする。
JRの尼崎と阪神の尼崎、西宮と西宮、芦屋と芦屋、住吉と住吉、阪急御影と阪神御影、などなど…。
それこそ地元の人は全て分かっているのであろうが、乗換をせずとも、乗る電車を間違えれば目的地からかなり遠いところに行ってしまうので、気を付けたいものである。
 同じ関西でも大阪から京都方面は、駅名を変えているケースも多い。
茨木市と茨木、高槻市と高槻、大山崎と山崎、これなら繋がっていないと云うことがわかる。
但し、JRの吹田と阪急の吹田は同一、ぐらいであろうか?
 駅の名前の付け方は難しいと思う。
線区が敷設された時代や、平行する路線、交差する路線との敷設順番など、その時はそれなりにベストの名付けをしたものであるので、良し悪しは云い難い。
 東京から出る東急東横線の終点は「元町中華街」と云う駅である。
最初は何とローカルな駅名と思ったが、その目的の場所が明確に示されていて、間違いは起こらないと思われる。
 大阪市の南部に、路線が違う我孫子駅群がある。
4駅あって西から我孫子道、我孫子前、我孫子町、我孫子(駅名表示は「あびこ」)である。
これなら間違うことは少ない。拍手ものである。
 「あびこ」繋がりで思い出したが、大阪地下鉄の御堂筋線は大阪以外の乗客も多いため、正式の漢字駅名称でなく、「なんば」「あびこ」「なかもず」の表記を行っていて、車内アナウンスと一致して分かり易くしている。
これなら間違うことは少ない。市の交通局にこれも拍手である。
 難読駅名とか読み間違えられやすい駅名がクイズのネタになることはあるが、やはり表示は乗客に分かり易いのが一番かと思われる。
 鉄道事業者の方々は日夜乗客サービス向上を考えていると思うが、一旦駅名看板を掲げてしまうとその変更には多額の費用が発生するのも事実なので、そう簡単には行かないのも頷ける。