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 世の中に鉄道ファンと云われる人達がいる。
乗り鉄、撮り鉄、ダイヤ鉄、音鉄などと、それぞれジャンルがある。
途中下車専門は何というのだろうか、さしずめ「降り鉄」なのか?
 電車に乗ってるとき、乗っている人のいろんなことが目に付いたりする。
自分の部屋にいるような感覚で、公共の場所とは思わない人が困り者である。
 まず、ソファに座っているが如くに座席でふんぞり返っている人。
どちらかに詰めればもう一人座れるのに、しない。
座席に荷物を置いて平気な顔をしている人も同じ…。
 2人掛けの座席がある。一人分は荷物にする人。
通路側が荷物だと「空いてますか?」と云われやすいので、通路側に座って、
窓側に荷物を置いている人、知能犯である。
車内が最後の一席残りになるまで頑張っている人である。
 車内で化粧する女性。
若い人が多い。
鏡を見たり、塗ったり、叩いたり、ずうっとしている。
迷惑をかけないので構わないが、公共の場へ出るために化粧するのではないのか?
車内を自分の部屋と思っているんだろうか?
どういう心境なんだろうか…?
 化粧の濃い人。
匂いもきつい場合がある。
好きな匂いであれば問題はないが、刺激臭を伴うような匂いもある。
公共の場に出ると云う心構えが欲しい。
 物を食べる人。
これも若い人に多い。
迷惑をかけないならいいが、やはり匂いが漂う…。
特に飲み物は昨今、甘ったるい匂いがするものがある。
途中下車して、公園のベンチで飲み食いしなさいと言いたい。
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 バサバサと新聞を読む人。
こういう時は大抵顔のすぐ前に新聞が広げられる。
めくるたびに埃が舞う。時々目に入ったりする。
インクの匂いもするが、この匂いは嫌いではないので、匂いは許そう…。
 リュックを背負った人。
立っていると2人分のスペースを占める。
以前は若者が多かったが、最近は年配者が多い。
動くと当たる。
足元に置くか、網棚へよろしく…。
 大きなバッグを肩掛けにした人も同じである。
 満員電車でドアの辺りはパニックになってるのに、通路に立って奥へ詰めない人。
 譲り合いをしない人なのか?
良くは分からない。
 駆け込み乗車をする人。
車内放送で注意はされるが、それだけで済むと思っているのか?
駆け込み乗車で、10秒間電車が手間取ったとすると、乗客数を600人として、その時間合計6000秒、即ち2時間近くを奪ったことになる。
 自分の子供を車内で賑やかに遊ばせて、平気な親もいる。
子供は座席の間を走る。
果ては子供と一緒に遊んでいる親。
自分の家ではいつもこのようなので、奇異に感じないのであろう…。
 ある程度は仕方がないが、ずうっとはいただけない。
あまりにひどい場合があるが、その時に子供に注意でもしようものなら、親から睨みつけられる。
 そして、しゃべりっ放しのお仲間達…。
長椅子席だったらまだ許せるが・・。
後の席だったりすると、ずっとその話を聞いていなければならない。
自由席だったら、席を移動すれば済むことだが…。
指定席だったりすると、それはもう不幸である。
 そんなわけで、指定には乗らないことにしている。
よさそうな座席を物色して座るを常とする。
万が一、何人か連れが後ろに来たとすると、ス~っと、変わってしまえる。
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 いつも思うが、人同士の喋りはオーケーで、携帯での喋りはNGである。
どのような見解なんだろうか?
電話の先の相手の話が聞こえないからダメなんだろうか?
それぐらいしか考えられない。
 しかし、おしゃべりは旅の楽しみの一つでもある。
おしゃべりでも、電話でも一向に構わないが、自分たちだけの場所ではない、ということを忘れないで欲しいと思う。
 どちらにしても、車内は公共の場であることをお互いに認識していきたい。
 気持ちの良い人も沢山いる。
 お年寄りが乗ってきたりすると、直ぐに座席を変わってあげる人。
乗客が多くなって来ると、中の方へ積極的に詰めていく人。
降りるときに苦労するのは分かっていても、それでもそうする人。
大きなバッグを持ち込んだ時、隣の人にご迷惑をおかけしますという人。
そして、出入り口をさっさとあけて通り易くする人。
 みんな思いやりのある人である。